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辛く悲しいペットロス。回復に向けて悲しみの表出は必須です

ペットロスについては、1982年にアメリカのHerbert A.Nieburg氏とArlene C.Fischer氏が記した『PET LOSS』に詳しく書かれていますが、その翻訳書『ペットロス-家族動物の死を看つめて』が日本で発刊されたのが2004年のことです。
アメリカに遅れること数十年、ようやく日本でもペットロスの概念が知られるようになってきたように思います。
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ペットライフを送る上でどうしても避け難い悲しい事として、愛犬との死別があります。
悲しい気持ちで打ちのめされてしまっても、いつかはワンちゃんがいない新しい生活へ適応していかなければなりません。
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今回は、大切な愛犬を失った後、私達の心はどのように立ち直っていくのか、またその過程で生じ得る問題や、回復への重要なポイントをお話したいと思います。

喪失体験からの回復過程

「別れの悲しみは日にち薬」という言葉があります。
悲しみは時が過ぎれば薄らいでいき、時間は心を癒す妙薬だという意味の言葉です。

悲しい記憶は、確かに時がたてばある程度薄らいでいきますが、悲しみが癒える過程には時間の経過以上のものが必要でもあるのです。
つまり、単に経過する時間が重要なのではなく、その時間の経過の中で記憶のありかたを変えることが重要なのです。
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私達の心は通常以下のように、喪失後のショック状態、愛犬の事が頭から離れ難い時期を経て、回復期へと向かっていきます。

 ショック期

・涙やため息が止まらない
・喪失を認められない
・感情が麻痺する
・喉が締め付けられるような感覚
・現実感の喪失

 愛犬の事が頭から離れない、辛い時期

・食欲が湧かない
・何をしても楽しくない
・内にこもってしまう
・亡くなった愛犬の事ばかり考える
・気分は沈み、怒りが出やすくなる
・不眠
・体が弱く感じられ、疲れ易い
・愛犬の夢を見る
・罪の意識を感じる

 回復期

・辛さを覚えずに過去の事を思いめぐらす事ができる
・物事への興味が戻ってくる

こうして私達は喪失後の新しい環境に適応していきますが、その過程において問題が生じてしまう事があります。

喪失体験後の回復過程で生じ得る問題点

喪失体験から回復するには半年~1年はかかりますが、通常1~2ヶ月後に、日常生活は機能し始めます。
その間、気持ちの落込み、興味が湧かないなどの抑うつ症状、亡くなった愛犬の姿や声の幻覚、また、愛犬が亡くなった事をなかなか事実として認識できない事は比較的よくあり、正常範囲と見なせます。
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しかし、2ヶ月以上も日常生活が機能しない状態が続く時は回復過程が正常でない可能性があります。
下記のようなケースのとき、うつ病など心の病気が生じるリスクがより高くなります。
・愛犬の死が思いがけ無い事で、心の準備が全く出来ていなかった場合
・愛犬の亡くなられた状況がショッキングなものであった場合
・愛犬との関係やその存在が心の拠り所になっていた場合

悲しみの表出は回復に必須

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喪失体験からの回復では悲しみ、辛さ、怒りといった自分の正直な感情を表出し、心に葛藤が残らないようにする事が重要です。
喪失体験からの回復の為の心理療法においても、自分の感情や愛犬に対する素直な気持ちを話す事が勧められています。

私達の文化では周りの人への気配りを重んじ、なるだけ本音は出さないで置く事が美徳とされていますが、喪失体験からの回復にはマイナスです。
喪失の悲しみを心に蓋をしたまま外に出さないでいると、喪失感を引きずり易くなります。
また、孤立や孤独感を感じ易い喪失体験後はできるだけ他人とコンタクトを取るのが望ましく、身近に自分を支えてくれる人は確保しておきたいものです。

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