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チワワのワクチンは少なめでいい、は間違い

先日お客さんとの話の中で、毎年打つ狂犬病予防接種や混合ワクチンの話題が出て、
「ワクチンを打ってもらった後、うちの子(チワワ)の元気がなくなった。獣医師さんが量打ちすぎたのではないか」
とおっしゃっていました。

ワクチンに関する勘違い~薬とワクチンの違いとは~

「人間だって体重や大人/子供で薬の量を変えてるんだから、犬のワクチンだって、量を変えるべき」
というのは、一見もっともな意見なように思えます。
(とくに犬は、犬種で体重が50倍近く変わることもありますからね。)
しかし、これはよくある誤解の1つです。
なぜこのような誤解が生まれるのでしょうか。
それは、ワクチンを薬と勘違いしているからです。

薬とは、病原体に対して科学的に効果を発揮する化学物質を混合させたものであり、既に発症してしまった病気(つまりは体内の細菌/ウイルス量がある閾値以上に増えてしまった状態)を治療するために、必要な薬用量があります。
薬用量というのはたとえば
「体重1kg当たり、10 mgを1日1回口から飲む」といったものです。
フィラリア・ノミの薬として有名なレボリューションは、小型犬用は1回0.5 mL、大型犬は1回分2.0 mLというように、体重に比例して服用量は増えます。
薬なので、2 kgのチワワと、20 kgボーダーコリーの薬量が同じでいいわけがありません。

一方、ワクチンは毒性を弱めた病原体もしくはその一部を使用したものであり、少し難しい言葉で言うと、たんぱく質製剤です。
ある病気にかからないよう、免疫システムを構築するためのものなので、ワクチンには薬用量などというものは、ありません。どの犬種でも量は同じです。
「1個体あたり、ある疾患を予防する(免疫システムを構築する)ために、○○ mg の抗原量が必要」と決まっており、それ以上でもそれ以下でもないんです。
あの混合ワクチンの瓶1本中には、必要十分な量が入っているんですね。
ぜひ、打つ時はきちんと効果が出るように打ってもらいましょう。

しかし、まれに副作用が出てしまう子がいることも事実です。
このあたりのことは、また次回にお送りします。
更新しました⇒ ワクチンの種類と副作用

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